子夜の読書倶楽部

面白かった小説の紹介や、本に関わるオモシロイコトを紹介していきます。

絶対に読むべき おすすめシリーズ小説① 狼と香辛料シリーズ

今回は私が今まで読んできた小説の中で

これは是非読んだほうがいい

シリーズ小説を紹介していきます。

 

おすすめするポイントはたった一つ。

シリーズという長い物語を

ずっとわくわくと楽しめるもの

です!

 

では早速記念すべき第1回目は・・・

 

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狼と香辛料 シリーズ

著:支倉 凍砂

 

ジャンルはライトノベル/ファンタジー

 

この作品は2006年に

正確には2005年電撃小説銀賞を

受賞し、デビューしました。

 

現在は一般的なジャンルのラノベですが

2000年代、まだまだ成長途中だった

ライトノベル業界。

 

当時、多くのラノベがファンタジー

SF、セカイ系のジャンルで

人気を伸ばしていったなか、

狼と香辛料は実に異色のジャンルで

鮮烈なデビューを飾りました。

 

それは「剣も魔法も出てこない」

ファンタジー

 このシリーズの主役は

「行商人」

 

現在でも、似たジャンルは少なく

当時、私はこれはラノベか?と

衝撃をうけ、同時にこの

狼と香辛料の厳しくも甘い世界の

虜になってしまったのを覚えています。

 

では何故、この異色の物語が多くの人を虜にしたのか。

その理由を紹介していきます。

 

舞台は中世ヨーロッパ風の異世界

なのに、この物語には先ほども言いましたが

魔剣や魔法は一切存在しません。

かっこいい名前の武器や、

魔法を秘めたアイテム・・・

なんてものはでてきません。

 

でてくるのは自分たちの利益を

ただひたすらに追及する商人達。

英雄譚に残るような戦いはなく、

泥水をすすり、靴を減らし、

汚い方法で混沌とした資本主義の世界で

頂点を、最大の利益を目指す大人達の

物語です。

 

ラノベファンタジーの基本、

剣と魔法や美少女、美少年が

主人公の英雄譚ではなく、

ただひたすらに金儲けを追求する商人を主役にした考えには

読んだ当時の私には初めて読む

経済学の物語でした。

 

物語の基本は、経済学をもとに

世の情勢を読み、商機を見出し

いかにお金儲けし、成り上がるか。

いかに自分の利益の最大化を目指すか。

 

そういったエコノミクスの考え

の物語を支えています。

 

異世界でたとえ売るものは違えど、

現在の経済学やエコノミクスの考えを

基本としたやり取りやストーリー構成

には今までとは違ったファンタジー

の楽しみ方ができます。

 

ちなみに作者の支倉凍砂さんは

経済学部出身、

どおりで専門性の高い、

経済のお話が書けるわけですね。

 

特に為替を利用した話や、

販路を独占する話は面白い、

そして自分達の身の回りに溢れている

商品達の背景にはもこんなことが

あるかもと実感を

伴って楽しませてくれます。

 

ラノベでここまで、奥が深く

そして経済学に興味を持つ物語に

出会えた私は本当に幸運でした。

 

さてここまでは、大まかなシリーズ全体の

物語の面白さを紹介させていただきました。

 

次回は狼と香辛料シリーズ

う一つの面白さ

主人公「ロレンス」と

ヒロイン「賢狼ホロ」の

甘酸っぱく、どこか儚いおとぎ話の様な

恋愛模様を紹介したいと思います!

 

ここまでで読みたいと思ったかた!

最寄りの本屋に走って下さいな。

 

そして行商人の物語へ

是非是非旅して下さい。

 

追伸、

シリーズ本編で16巻ありますので

年末年始に読むのがおすすめですよ。